ザ・プレイヤーって何なの?遊び人を描いた作品なの?遊び人よりも酷いわっ、バッキャローッ!
このサスペンス・コメディに馴染めない。わかりにくくマニアックに攻めてくる。
ロバート・アルトマン監督がハリウッドの裏側をゲス黒く描く。カンヌ国際映画祭において監督賞や主演男優賞を受賞したからと言って、万人に受け入れられる内容ではない。
映画会社の重役、あり得ないゲス野郎のグリフィンが中心人物なのだ。そのゲス野郎をティム・ロビンスが演じる。とても自然な演技で元々ゲスな野郎かと誤解を招く。豪華なカメオ出演の俳優たちも、それに付き合っている。
これは自称映画通が喜びそうな内容だ。この皮肉まみれの作品を高評価するに違いない。「この作品凄ぇ…」とか言っていれば、それだけで自称映画通の仲間入りができる素晴らしい作品なのだ。
『お約束』を無視する。計算された破壊力や鑑賞者をコケにするパワーが凄い。本作に何かを求めてはいけない。興味深いけど何も残るものはない。