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ランボーのIDEAコメントはお休み中のレビュー・感想・評価

ランボー(1982年製作の映画)
4.5
"先制攻撃"を意味する原題"First Blood"
ディヴィッド・マレル氏の原作も同じタイトルだが、こちらは『一人だけの軍隊』として邦訳されている。

『一人だけの軍隊』
ランボーの砕け散った心の状態をあらわすような秀逸な訳ではないか。命を賭して戦ったベトナム戦争、歓声で迎えられるはずが待っていたのは罵声。共に戦った戦友はもはや誰もいなくなり、帰るべき居場所ももうない。社会主義を相手に戦った誇りある日々は何処へやら、今は愛する母国と戦っているかのようなこの現実。

なぜこんなことに?
俺は国のために戦った。
なぜ国に帰った後も傷つけられるのか。
俺の敵は誰なんだ。
同胞か?国か?

いつまでも頭の中で繰り広げられる果てなき戦争、背中を預ける仲間もなく独りぼっちで傷を負い彷徨う。
これまでもそしてこれからも癒えることのない深い傷を抱える男の苦悩が強烈に描かれている。

これは傑作だ。
鋼の肉体を持つ屈強な男が、過去に囚われ泣き崩れる。ただのアクション映画では無いこの説得力。
ジョン・ランボー。
真の勇士たる貴方へ、心の平穏が訪れることを願わずにはいられない。

アクション黄金時代の作品らしい火薬と筋肉は十分に堪能したが、「あ〜面白かった。」では終わらせられないストレートなメッセージ性に私の心にもナイフが突き立てられたようだ。
シリアスすぎて心の収まりがつかないのでダジャレを一席。(←なんでやねん)


「久しぶり!今いくつもプロジェクト抱えてて大忙しだよ。そっちは最近どう?」
「うるせぇ!銃撃戦の真っ最中だよっ!」

"ランボー(繁忙)期"


よーし。レビューを終わりmuscle!!