もやし

ベニスに死すのもやしのレビュー・感想・評価

ベニスに死す(1971年製作の映画)
5.0
ずっと何この映画って感じだったけど最後まで見ると凄まじい感動が込み上げてくる。唯一無二だこりゃあ。


著名な音楽作家のおじさんが休暇先のホテルで凄まじい美少年を見つけ、一目惚れをし、ずっと見つめ続ける話。

まずあらすじからして何それって感じだよね笑


恋愛になるとかならわかるけどおじさんと少年だから接点がなさすぎる。
おじさんも別に頭おかしいとかじゃないから常識のラインからは中々越えようとしないし。
まあ言うて外出した少年一家を尾けたりとかしてるんだけど…笑



何度も何度も何度も何度もお互い目だけは合うんだけどほんとそれだけ。

おじさんの話しかけようかどうしようの苦悩が尋常じゃない。本当に中学生の純愛みたい。
これはただの性欲なのかもと考えて慣れない風俗にまで行くもそれもやっぱり違う。




でも一目惚れと書いたけど、この一目惚れには彼の今までの人生全てが背景にあるということが見ていてわかってくる。

何も考えずに見てるとただ退屈なだけの映画だけど、随所随所にある彼の心情に目を向けると、とても深いことを描こうとしてることがわかる。まさにこれぞ芸術。
すごく感動したよ~…
もやし

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