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ベニスに死すのmarikabraunのレビュー・感想・評価

ベニスに死す(1971年製作の映画)
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何と言っても、昭和の少女漫画から抜け出してきたようなビョルンアンドレセンのビジュアルが凄い。おっさんキモいの一言で片付けてしまえばそれまでだけど、老いと挫折を味わい、芸術家として探求し続けた美、自分では決して創造し得ない究極の美を体現する少年に惹きつけられ、身を滅ぼしても離れられない姿は滑稽にも物悲しく胸を打つ。
「ぼくとあなたは同じほどの審美眼を持っている。けれどあなたはずるい、あなたはその審美眼に敵うものが朝、鏡を見たらそこにある」と三島由紀夫は言うだろうか。
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