停滞

ベニスに死すの停滞のレビュー・感想・評価

ベニスに死す(1971年製作の映画)
3.9
ホモロリコン、で片付けては失礼。自分が求めている美へたどり着けないアッシェンバッハと美は創り出せないと否定する彼の友人。その葛藤(≒人生)を終わらせるかのようなタージオくんの登場。やっぱりヴィスコンティの映画は退屈といえば退屈に近いものがあるだけど、この映画はアッシェンバッハがハートを撃ち抜かれて熱視線を注ぐも話さないあの様子は、半分恋愛・憧れ・羨望があり、半分は変態ストーカー的滑稽さで、何気に面白かった。
ネオレアリズモ的な深い画面(宴席で遠くからみる)があったのとか印象的。あと思うのは、ヴィスコンティ自身をアッシェンバッハに投影してたんじゃないかなぁというところ。タージオくんはイケメソ。
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