Xavier

遠い空の向こうにのXavierのレビュー・感想・評価

遠い空の向こうに(1999年製作の映画)
4.2
自分の事を理解し、助けてくれる人が居るってことは素晴らしい事だよなぁ…
米ソ冷戦時代のアメリカ・コールウッド
ここに生まれた男は、誰もが将来炭坑夫になるしかない、この町で高校生のホーマーは自分の将来に不安を感じていた。
そんな1957年10月、ホーマーは星空に美しい軌道を描いて飛んでいくソ連の人工衛星スプートニクを見る。宇宙への夢に魅せられたホーマーは、悪友たちと
"ロケットボーイズ"を結成し、ロケット製作に夢中になるが、父はそんなホーマーが理解出来ず二人は衝突してしまう…
ザックリ言うとストーリーはこんな感じ
実話を基にした作品。

黒人女性たちが頑張ったロケットがテーマの映画"ドリーム"も良かったが、この作品はそれ以上だったなぁ。
"ドリーム"はNASAに入れる程の学力を持った黒人女性が主人公だったが、この作品の主人公ホーマーは、スプートニクに魅せられるまでは、どこにでもいるような高校生だった。そんな高校生が、自分の夢を理解し応援してくれる人々の助けをもらいながらも前へ進んでいく…

久々、こんな感じの作品を観たから、ベタな話ではあるんだけど感動したんだよね。

炭坑の町に生まれたんだから、将来は炭坑夫として働く事が当たり前だと思っている父親。
息子の夢に理解を見せず、自分の考えばかりを押し付けようとするなんて、エゴとしか思えない。
そんなエゴに負けそうな時に助けてくれたのが、ライリー先生。
ライリー先生は、夢を諦めようとしているホーマーに、こう語りかける。

"時には他人の言うことを聞いてはいけないの"
"自分の内なる声を聞くの"と…

ホーマーにとっては、他の誰よりも心強かっただろうし、どれだけ励まされただろう。彼女がいなかったらって考えるとその後のホーマーの人生も違っただろうしね。
彼女は、ホーマーの"ヒーロー"だった!

そして夢へと進む事を決めた息子の変化に、父親の心も…
なんか観ていて羨ましかったなぁ…
自分は、父親を20歳になる前に亡くしている。だから、殆どの事を自分で考えて自分で決めてきた。だけど、やっぱりどうしたらいいんだろうって悩んだ事も多かったしね。そんな時に、居てくれたらって思ってたしね。
そんな事、考えてたら泣けて来たんだよね。そう特に後半はね…

たまにはこういう作品もいいな…
Xavier

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