おこめ

遠い空の向こうにのおこめのレビュー・感想・評価

遠い空の向こうに(1999年製作の映画)
4.0
ジョージョンストン監督!万歳!

『ジュマンジ』のような設定強めの映画であっても軸はヒューマンドラマに置いていた事もあって、この映画は絶対に面白いでしょとハードルバチ上げで鑑賞。。

結果。。最高でしたね。

まずは実話とはいえ、設定がいいですね!
まだ宇宙開発が発展段階の時代(1960年前だったかな?)に炭鉱地帯で宇宙への憧れを持つ青年。。いいですねぇ。。

それでいて、主人公ホーマーの父親は炭鉱業一筋。宇宙なんか無縁で、何も息子の夢に対して理解を示さない。親と子の対立。
・夢を追う子
・現実を生きる父
=二項対立。。もう、これで面白いのほぼ決定。

この物語の良いところは出てくる主要人物みんな愛せるというところ。父親の描き方ってどうしても悪者のような描き方になりがちなんだけど、凄くいい人ですよ、この人。。確かに頑固で家族愛もあまり見せないけど、ホーマーの友人を救ってあげるシーンが印象的なように憎めないんだよなぁ。。笑 だからこそ、終盤のホーマーと父親の喧嘩のシーンは両方の気持ちが分かるから感情移入めちゃくちゃ出来るし、最後のロケット飛ばすシーンも父親とホーマーの親子の絆ががっちり固結びする演出はベタなんだけど最高。最高ですよ。

ただ、あのホーマーのガールフレンド?みたいなスタンスの女の子。
これからの物語のキーパーソンになるんだろうな、みたいなシーンの作り方する割には最後まで何もなし。ちょっと演出の仕方どうなん?とは思った。でも気にしませんよ、本軸の父と子の物語が最高なので。

欲を言うと、ロケットボーイズも描き方弱かったなぁ。。仲間同士の葛藤のシーンとかそんなになかったもんなぁ。。あのガリ勉みたいな子とホーマーは時々シーンあったけど、あとの2人はほぼなかったからなぁ。。ちょっと残念。。

お父さんの生き方をリスペクトしつつも、夢を追う大切さ、周りで支えてくれる人への感謝。たくさんのドラマが詰まった作品。素晴らしい映画にまた出会えて良かった。
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