さくらんぼ

遠い空の向こうにのさくらんぼのレビュー・感想・評価

遠い空の向こうに(1999年製作の映画)
4.0
NASAのエンジニアとして約20年勤務したホーマー・ヒッカム・ジュニアの自伝を基に映画化された作品。

小さな炭鉱の町に住む高校生ホーマー(ジェイク・ギレンホール)。この町の人のほとんどは炭鉱で働き、子供達も当たり前のように炭鉱で働くしかないと考えていました。兄はアメフトで奨学金をもらい大学に進めるけれど、特に取り柄のないホーマーは炭鉱で働くものと思われています。

でも、ホーマーはソ連が人類初の人工衛星「スプートニク1号」の打ち上げに成功し、アメリカ上空を飛ぶ軌道を見てから、自分もロケットを作るという夢を持っています。

炭鉱の仕事にプライドを持っている父にとって息子のやっていることは遊びとしか思えず理解が得られません。でもホーマーはどんなに反対されても、やめるつもりはなく、友人4人と作り続けます。

くだらないと思われても、失敗しても作り続けていると、その熱意にほだされて理解し、助けてくれる人が現れます。先生(ローラ・ダーン)は彼を応援し、科学コンテストに出るよう励まし続けてくれます。他にも溶接の仕方を教えてくれる人、アドバイスをくれる人が現れます。

努力だけではどうにもならないことも起こりますが、それでも夢をあきらめません。 
子供の頃そんなに明確な夢がなかった私にとってホーマーは眩しすぎました。夢を叶えたことももちろん素晴らしいけれど、夢中になれることがあって、友人と喧嘩したり、時には目的を果たすためにちょっと悪いこともしたり。青春ですね。

先生役のローラ・ダーンもとっても良いんです。彼女がいなかったら、ホーマーの夢は叶わなかったでしょう。


「時には他人の言葉を聞いてはいけないの。内なる声を聞くの。」


彼女の言葉は名言ばかりです。

父と息子の関係も良かったし、何より若き日の爽やかジェイクが見られました!
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