ペイン

炎628のペインのレビュー・感想・評価

炎628(1985年製作の映画)
4.7
“戦争映画のベストワン”とタランティーノ 監督も絶賛する一部映画ファンの間では名作と名高いソ連映画。

私にとってもNo.1トラウマ映画です。といいつつ何度か観返してるんですが(笑)

どんな戦争映画にもどこかしら“感動”や
“カタルシス”があると思うが、本作には皆無。あるのはただ“絶望”のみ。

スピルバーグ監督の名作「プライベート・ライアン」のような痛覚にくる映画というよりは、とにかく全編に渡り“厭な感じ”が支配していて、こちらの神経を減らしてくる感じ。

不穏な“音”の演出も独特で、ずっとハエの羽音のようなものが鳴り響いていて不吉な予感、死の臭いが漂っておりかなり気持ち悪い。ヨーロッパ系の映画はこういうの得意ですね(笑)

ということからこれは私の勝手な推測ですが、昨年の私のベストワン映画で今公開中の映画「ヘレディタリー 継承」は本作に大きな影響を受けているんじゃないかと思いました。絶対あの監督これ好き(笑)同じ系譜だなと。

とにかく改めて戦争を前に人々は“成す術も無い”ということを身をもって痛感させてくれる一度観たら忘れられない“傑作絶望シネマ”です。
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