自己啓発プログラムを必死に売り込み"勝ち組"に執着する父、ストレスを溜め込むヒステリックな母、ニーチェに心酔し無言の誓いを立てた兄、コカインと女が大好きな破天荒祖父、失恋の末自殺を図った叔父、純粋無垢な娘オリーヴを除いて主人公一家にロクなやつは1人もいない。
そんな家族が全米美少女コンテスト「リトル•ミス•サンシャイン」に出場するオリーヴのため、古ぼけた黄色いフォルクスワーゲンで800マイル先の会場まで旅に出るというロード•ムービー！
全体的にあたたかく爽やかなコメディだが、本作の笑いには人生における悲壮感がこれでもかと漂っている。
夢、希望、財産、家族と本作の登場人物は旅を通して一般的に"勝ち組"といわれるようなものを次々と失っていくのだ。
だからこそ、オリーヴの夢のためにバラバラだった家族が一つにまとまっていく様がこの上ない程心地よい！
クライマックスのダンス•シーンはムッチャクチャだけど、極上の笑いと涙を約束できる(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))
世間的なレッテルなんて関係ない。
自分たちにとっての"小さな太陽"を見つけた人間こそが、真の勝者なのだ。
ここまで"勝ち組"という既存の概念に反抗した作品はなかなかない、これぞ最高の負け犬賛歌‼︎‼︎
