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横道世之介のmikumiku1188のレビュー・感想・評価

横道世之介(2013年製作の映画)
3.7
明るく真っ直ぐに生きた青年の姿が嬉しく思う作品です。

余り青春映画は好みではなかったのですがタイトルに何故か興味を抱きレンタルしました。

現代離れした姓名の主人公横道世之助。長崎の港町から東京の大学に進学の為上京してきた青年。そして舞台設定が1980年代との事でこの作品の背景が成り立っていると思う。やはり予想通り現代の青年にはもはや忘れられた青年像が描かれている。
自己中心的な点は有るが素直で人間を愛する事を両親から十分なる継承を受けて育ってきた事が良く理解できる。その性格から東京での生活にもすぐ馴染め友人関係も広がりを見せていく。
その中で裕福な家庭の御嬢さんとして育った娘を演じている吉高由里子さんの存在が際立った存在として印象に残ります。天然とも思える行動や言動に微笑ましい可笑しさを感じ清涼剤の様な爽やかさを感じました。そして世間知らずのお嬢様が庶民の代表の様な世之助と交際する事により、庶民生活の見聞を広めていくうちに大人の女性として成長する姿が嬉しく感じました。

展開するうちに世之助の存在が何故か中途半端な状態になり回想シーンの様になります。背景シーンに流れる言葉を聞き逃すと意味不明になってしまう事を補足しておきます。
現代青年には理解できない性格や、学生生活を描いて居る様に感じますが私には何故か心当たりが感じさせられた懐かしさで最後まで楽しく見る事の出来た青春映画でした。
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