ガラムマサラ

横道世之介のガラムマサラのレビュー・感想・評価

横道世之介(2013年製作の映画)
3.8
ゆるっと流れていく大学の日常。
慌ただしくも尊い現代の日常。

こんな大学生いましたよね~~。
ってやつがたくさん出てくる。もう覚えがありますもん。キャラが一人出る度に「こんな奴いたな~~」って頷いてしまいます。
もしくは"いそう"なんですよ。

でも主人公の世之介だけは思い当たらない。
こんな純朴で不思議な魅力を持った人間はいなかったです。
派手でもなく、言葉が上手いわけでもなく、取り立てて優れた場所は何かって言われても「う~ん」と首を捻ってしまうくらいには一見普通なのに何でか惹かれる魅力がある。純なんです。

それがもう絶妙に出てる!高良健吾の演技が良い!


取り立てて大きな事件が起こるわけではなく、ゆるーく流れるストーリー。むしろ世之介と出会ったことが友人たちにとってある種の事件ともいえるんでしょう。
世之介と彼と出会った友人たちの学生生活、卒業後の生活の時間が交互に描かれ、なんてことの無い友人だった世之介の魅力にこっちも心を掴まれていくでしょう。

こんな友達、欲しかったなあ。