たけちゃん

はやぶさ 遥かなる帰還のたけちゃんのレビュー・感想・評価

はやぶさ 遥かなる帰還(2012年製作の映画)
3.7
下ばっか見てないで、たまには上を見ろ!


瀧本智行 監督 2012年製作
主演 渡辺謙、夏川結衣、江口洋介、吉岡秀隆


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
「はやぶさの日」パート2です!


先程、20世紀FOX作の「はやぶさ/HAYABUSA」をレビューしましたが、今作は東映が撮ったはやぶさ映画です。
東映60周年記念作品でもあります。
「はやぶさ/HAYABUSA」が娯楽エンタメよりの作りだとすると、こちらは大人向けの真面目なドラマになっていました。日曜9時にやっているドラマシリーズのような感じですね( ˘ ˘ )ウンウン


今作のストーリーテラーは夏川結衣です。
彼女は朝日新聞の科学部記者、井上真理を演じました。山崎努が演じる「はやぶさ」製作に関わった町工場の娘の設定で、外から客観的に「はやぶさ」を眺める役どころでした。内側から語る竹内結子とはそこが異なりましたね。視点の違いが面白いです。


そして、映画の主人公はプロジェクトリーダーの渡辺謙さんですが、今作は「はやぶさ」の、特にイオンエンジンにスポットが当たっているので、その開発者である江口洋介さんと吉岡秀隆さんのエンジン開発に関わる葛藤が秀逸でした。
特に、最後のイオンエンジンのクロス運転に関するくだりは最大の山場であり、3作の中でも1番見事に描かれていました( •̀ω•́ )و✧




さて、今レビューでは、そんなキャストの違いに注目して語りましょう!
1はFOX作の「はやぶさ/HAYABUSA」
2は東映の「はやぶさ 遥かなる帰還」
3は松竹の「おかえり、はやぶさ」です。


プロジェクトの中心人物である川口淳一郎教授をモデルとするのは
1は佐野史郎、2は渡辺謙、3は大杉漣
ズバッと主人公になっているのは、2作目の渡辺謙さんですので、川口教授メインで観るなら2作目がおすすめです。

対外協力室、渉外担当室長の的川泰宣教授をモデルとするのは
1は西田敏行、2は藤竜也、3は中村梅雀
1作目の西田敏行さんの存在が素晴らしいので、分かりやすく、親しみやすい作品としては1作目がおすすめですね。

イオンエンジンの開発を担当した國中均教授は
1は鶴見辰吾、2は江口洋介と吉岡秀隆、3は豊原功補、そして、そのチームに若手に藤原竜也
イオンエンジン開発の苦労や葛藤という部分では、2作目がおすすめです。3作目の藤原竜也さんの演技は好き嫌いがありますよね。


映画全体で言うと
1作目は渉外担当の西田敏行さんと竹内結子さんとの関わりがストーリーの中心でもあり、また、実際の女性スタッフが書いた「はやぶさ日記」をモデルとした部分も子供に分かりやすく、家族みんなにおすすめです。

2作目はプロジェクトリーダーの渡辺謙を主軸に、イオンエンジン開発に関わる部分での江口洋介と吉岡秀隆のストーリーに大きな比重が置かれていました。大人向けのドラマでした。でも、これ、子供は寝ちゃうね。

3作目はこれからのレビューですので、次回に委ねますが、家族のストーリーとなっています。


それぞれに良さがあり、全部を観ると補完される部分も多いので、出来れば全部観てほしいですが、1本だけであればレビューを参考にチョイスしてくださいませ( •̀ω•́ )و✧