私が「生涯で一番好きな映画は?」と聞かれた時に答えるのが、本作「スティング」。
1973年の作品。私は当時、中学一年生。昨年亡くなった母といっしょに、これも今は亡き「渋谷パンテオン」で見た覚えがある。
一番脂がのっていた時代の「ポール・ニューマン」と「ロバート・レッドフォード」のコンビ。マーヴィン・ハムリッシュとスコット・ジョプリンによる誰もが知る「エンターテナー」を始めとする名曲の数々。古き良き時代のシカゴの街並み。そして、何より一分の隙もない完璧な脚本。
誰が誰を騙しているのか? 幾重にも張り巡らされた伏線を追いかけて、最後に「hook」されるのは、見ている我々、観客だ。
あまりにも鮮やかなどんでん返しを楽しめるのは最初の一回切りだが、2回目以降はアートを見るように楽しめる。
これぞエンターテイメント!
これぞ「映画」!
粋でおしゃれな永遠の名作です。