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ペンギンズメモリー 幸福物語のaのレビュー・感想・評価

4.3
このペンギンのグラスは昔からよく目にしてて、なんなんだろうと思って調べたことをきっかけにこの映画にたどり着いた。このペンギン達の総称が「パピプペンギンズ」でグラスのキャラはパックっていう名前で、本作主人公のマイクとは別らしい。あのグラス欲しい。

観た人ほとんどがそうだと思うし、自分も例に漏れずなんだけど、かわいいキャラクターデザインに対して内容がシリアス過ぎる。反体制かといえば捉え方次第だろうけど、ロードムービーとしてのカラーは十分あるし、アメリカンニューシネマ感が強い。それに加えて日本の80年代特有のキザな恋愛模様が節々に醸し出されている。ジャックの一言一言が特にクサい。「ハートカクテルかよ」って何回も心の中で言ってしまった。(言い方はさまぁ〜ず三村を意識)ただ、そもそもお酒のキャラクターだし対象年齢が大人であると言われるとこの内容になったことにも納得できる。

本作に出てくるデルタ戦争のモチーフはベトナム戦争だと断定して問題ないと思うんだけど、そもそも日本映画でベトナム戦争を取り扱ってんのは少ないだろうし、ましてや、本作は帰還兵の心情にフォーカスしてるからなおも珍しいはず。


最後にクレジットみて知ったけど、マイクの声は佐藤浩市らしい。全然気づかなかった。声優は別みたいだけど、ジルの歌シーンは全部松田聖子なのも素晴らしい。でも、僕は聖子ちゃんより明菜派。この作品でスィートメモリーズじゃなくてDESIRE-情熱-歌ってたら絶対ウケる。


全体的にキャラクターデザインの関係もあってか表情と動きに制約がある気がした。特に男性キャラは表情の変化があまりない。そのミニマルさがあるからこそ、マイクの帰還して家族で過ごしている時の綻んだ表情だったり、ジルが力づくで連れていかれそうなところでの暴力シーンの表情のダイナミクスがおおきい。暴力シーンの戦争のフラッシュバックもすごくハマってる。


そういや、80年代って両親が二十代だったんだよなぁーと思うとさらに感慨深い。

これに関係ないけど、野菜をたくさん食べて健康になりたい。睡眠の質もあげてきたいな。明日はプール行くぞー!
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