Semb

シザーハンズのSembのレビュー・感想・評価

シザーハンズ(1990年製作の映画)
3.8
「どうして雪がふるの?」がエモすぎる!

本作はティムバートンが10代だった時の孤独、誰にも理解されなかったという時代の心境の反映が色濃い作品といわれている。

「変なヤツ」と周囲に貶されるたび傷ついていくティム少年は内向的に自らの心までも自身の手(ハサミ)で傷付けていたのではないか。だから手がハサミの人造人間を主人公にしたのではないか。この映画がファンタジーであるのにリアリティを感じて心が震える所以だと思う。

彼の心の風景を描写したかのような暗い城、ゴシック調の発明の造形、エドワードの清らかさ。対して町の人間、原色カラフルな町、全体主義的な社会への痛烈な皮肉が描かれており、その中でジョニデ演じるシザーマン、エドワードとウィノナ・ライダーが演じるキムに行き交う愛が純粋ゆえに哀しい。

そして脇役のペグ(ダイアン・ウィートンも素晴らしい。ご近所さんに化粧品の営業する肝っ玉母ちゃんだ!)

ジョニデ若いな!と思いながらジョニデって本来どんな顔なんだっけ?って首をかしげる617本目。
Semb

Semb