EDDIE

シザーハンズのEDDIEのレビュー・感想・評価

シザーハンズ(1990年製作の映画)
4.5
町の人々と手がハサミの人造人間の交わることのない切ないファンタジードラマ。私にとっても凄く思い入れのある作品。人に優しくしよう、そう決意できるティム・バートン監督の傑作です。

公開当時はまだ幼いので劇場で観たことはないんですけどね、幾度となく地上波で放送された本作は子供の頃から何度も観てるんですよ。
元々ファンタジー映画を自分から進んで観ないこともあって、ティム・バートン監督作品って本作のほか、「バットマン」シリーズと「ビッグフィッシュ」ぐらいしか観たことないんです。逆にこれらはすべて大好きな作品なんですけどね。

で、本作は当時子供ながらも凄く切ないなぁと感じた記憶がありまして。深夜帯に放送されてることもあったので、なぜかホラー映画的な印象も残ってたんですけど、ホラーテイストは全くありません。
エドワード(ジョニー・デップ)は丘の上の古城に孤独に暮らしており、白黒の配色が印象的。一方で町の住民たちは赤や緑の明るい服を着ていることが多く、ここにエドワードと街の人々の対比が表現されています。
保険の売り込みに古城に突撃するペグ(ダイアン・ウィースト)。そこで出会ったのは両手がハサミの人造人間エドワード。見た目は恐ろしいんですけど、凄く優しく綺麗な心の持ち主なんですよね。

ペグとエドワードが出会ったのをきっかけに、エドワードは街の人々と交流を深めていきます。
庭の手入れやヘアーカット、ペットのトリミングと彼の特技を生かして、街の人々には徐々に受け入れられていきます。
ただひょんな出来事がきっかけで人々とエドワードの間に大きな溝ができてしまうんですね。
映画だから明らかに普通の人とは違う奇妙な風貌ということで差別化が図れるのですが、基本的には現実世界とそう違わないと思うんですよね、これ。
最近でいうと邦画で「楽園」という映画がありましたけど、これもはみ出し者が排除されていくような内容で心が痛いんですけど、メッセージ性としてはこれと同様だなと。

どんなに人に優しくしても、少しのボタンのかけ違いでいくらでも人は非難してくる。だけど、本作を観てそのまま捉えるのではなくて、だからこそ人には優しくしようって街の人々の視点で、彼らの心の持ちようがもっと多様であればエドワードはもっと救われたんじゃないかなと。

また子供の頃はエドワードのほか、印象に残ってたのはペグやエドワードに抱かれようとしたおばさんのキャラが強すぎて残ってたんですけど、改めて観るとキム役のウィノナ・ライダーですよね。エドワードと心と心で惹かれ合う本作の登場人物の中で良心の1人なんですけど、若かりしウィノナ可愛すぎる!公開当時自分が大人であればウィノナファンになっていた自信があります(笑)

とにかく本作はとても切ないながらも、様々な学びや気付きを与えてくれる傑作なので、定期的に鑑賞したい作品の一つであります。