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東京上空いらっしゃいませのtjZeroのレビュー・感想・評価

東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)
3.3
交通事故死したハイティーンのモデル(牧瀬里穂)が、自身が扮した広告キャラクターの姿を借りて、この世に戻ってくる…。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『ゴースト』などなど、こうしたファンタジー系の作品って、主人公の置かれた特異な状況とタイムリミットを、明確に説明&設定した方が盛り上がる。
ほら、スポーツ観戦だって基本的なルールを理解してた方が楽しめるでしょ?
本作はそこら辺の”ルール作り”があいまいというか、グダグダなのでのめり込みにくい。実にもったいない。
ただ、その舌っ足らずな感じが、描いている青春期特有のもどかしさや軸足の定まらなさと妙にマッチしていて、不可思議な魅力がある。
『セーラー服と機関銃』や『台風クラブ』などで知られる相米慎二監督お得意の長回しによる独特の感触が、奇妙な味わいをいっそう増幅してる。
ホントに題名通り、宙ぶらりん、な感じ。ブサイクなんだけど離れられないカノジョ…とでも例えましょうか(笑)。
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