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上流社会のchakoのレビュー・感想・評価

上流社会(1956年製作の映画)
4.0
一年の始まりはやっぱりミュージカル映画が観たいなぁ、ということでこちら!

本作はキャサリン・ヘプバーン主演「フィラデルフィア物語」のリメイク作品。内容的には上流階級のご令嬢と彼女をめぐる男たちとのドタバタ劇ということで変わりはないのですが、こちらはモノクロからカラー映像となり、さらにミュージカル仕立て。

さらにキャストはビング・クロスビー、グレース・ケリー、フランク・シナトラ、そして私の大好きなサッチモさんことルイ・アームストロングといった豪華キャスト!

オープニングのサッチモさんがワゴンの中でバンドメンバーと陽気に歌う「High Society Calypso」から心を鷲掴みにされ、豪華キャストの歌声&パフォーマンスに酔いしれる本当に楽しい時間でした。

そして本作が最後の映画出演となったグレース・ケリー 
実は彼女の作品をちゃんと観たのはこれが初めてだったのですが、眩いばかりの美しさ。彼女の役柄は「フィラデルフィア物語」でキャサリン・ヘプバーンが演じていた奔放で男を振り回すご令嬢の役なのですが、キャサリンだとちょっと嫌味っぽいというか鼻につく感じだったのに、彼女が演じるとその奔放さも天然のようで嫌味がなく、不思議とそれすらも魅力的に見えてしまう。

劇中ではビング・クロスビーとのデュエット曲、「True Love」という曲で歌声を披露してるグレース。当初は吹き替えの予定のところ、本人のたっての希望により歌のレッスンを受け、猛特訓の末に歌わせてもらえるようになったのだとか。彼女の美しさは見た目だけでなく、内面も美しくて芯の強い女性だったんですね。これを機に他の作品も観てみたくなりました。

その彼女をめぐる男たちにビング・クロスビーとフランク・シナトラ
この二人からどちらかなんて選べます?ってくらい、魅力的な二人の歌声にうっとり。
と言いつつ、この二人なら私はシナトラ派♪

グレース嬢への愛を歌う「You're Sensational」や、夜のプールサイドでロマンティックに歌い上げる「Mind if I make love to you?」なんてため息もの。

これまでシナトラの作品はジーン・ケリーとの共演作しか観たことがなくて、いつもケリーのダンスにばかり見惚れて気が付かなかったけど、こんなにかっこよかったとは!!
元々童顔だからか若くは見えるけど、この当時41歳。よくよく見ると顔が皺シワだったりもするのだけど…(笑)
しっとりとした歌声に、宝石のように綺麗なブルーアイ、グレース嬢を見つめるねっとりとした視線、いたずらなあの笑顔
完全に骨抜きにされましたよ!

あの歌声とアイドル並みのルックスで絶大な人気を誇り、世の女性たちを魅了し続けてきたシナトラ。彼のライブではその魅力から気絶する女性もいたらしいのですが、DVDで観ていても気絶しそうなのに、私がリアルタイムで観ていたら確実にその気絶組だったはず・・・はぁ、危なかった|д・) 笑

さらに、紙芝居でいう始まり始まり〜♪のようなサッチモさんの合図で始まり、ラストもサッチモさんの合図で締めくくり、サッチモスマイルと投げキスというファンサービスも!
もうこれだけで☆5億点くらい付けたい!!
クロスビーとの掛け合いによる「Now You Has Jazz」もジャズ好きには必見のナンバーです!

ただどうにもお話自体は薄く感じるのが惜しいところなのですが、どんなくだらないお話も、ありふれたお話でも、歌やダンスによっていかに楽しませられるかがミュージカルの魅力の一つだと私は思っているのでそういう点では◎
ミュージカル作品において数々の名曲を生み出したコール・ポーター作曲によるナンバーはどれも素敵ですし、今は亡きスター達の歌声にぜひ酔いしれていただきたい作品です。


2016*1