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スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃の3104のレビュー・感想・評価

3.5
Ep1から10年後。
緊張と混迷が増し平和が保てなくなっていく世界、そして勃発するクローン戦争・・
という背景を縦軸に、前作からあっという間に成長した青年期のアナキンと、パドメの恋模様も綴られてゆく。

しかしこの惹かれ合う2人の描写がいかんせん怠い。
特に若きジェダイのアナキン。彼の「ただの色ボケ」具合がどうにも見ていられない(恋以外でも普段の行動や言動にいちいち未熟さがつきまとう。もちろんこれが彼の後の“転落”の主たる原因なので描かない訳にはいかないのだが)。

ジャンゴ&ボバの“親子”やラーズ夫妻など旧3部作につながる人物を配置し、シスの暗躍や銀河帝国の勃興など、いよいよ物語が多層的に立ち上がりそして加速していく中、その合間合間にブレーキをかけるが如く「若き愚かな2人」のシーンが挟まれる。その度に上がったテンションが再び下降線をたどってしまう。

一方、“年長者”キャストは安定の存在感。
ヒゲをたくわえ貫禄が出たオビ=ワンや勇敢なメイス・ウィンドゥ、そして彼らのピンチを救うべく颯爽と現れるマスター・ヨーダの勇姿。旧3部作の「眠りにつく前」のヨーダしか知らぬ身には新鮮かつ痛快であった。
そのヨーダと剣を交えるドゥークー伯爵のキャラも光る(しかし終盤、追われてスゥーブ・バイクで逃げるシーンは「おじいちゃんが原付で買い物に行く」風にしか見えなかった)。

そして2000年代に入り特撮技術にも進歩が。
旧3部作との整合性はどうしても気になるが、綺麗で迫力のある映像を堪能できる悦びを優先しようではないか。

Ep5『帝国の逆襲』同様、物語は「途中」のまま終わり、3部作最終作の次作にバトンを渡す。
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