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見知らぬ乗客のkのレビュー・感想・評価

見知らぬ乗客(1951年製作の映画)
3.8
ヒッチコック好きにはたまらない! とねぎおさんが仰っていたので、ヒッチコックを勉強中の私としては見ない訳にはいきませんでした。

脚本があの「ロング・グッドバイ」のレイモンド・チャンドラーでまずはそこに驚きです。かといって、今作はハードボイルドな探偵物というわけでもなく、普通に最後までハラハラさせて頂きました。で、やっぱり気になったのが、ラストのメリーゴーランド。基本的な映像はメリーゴーランド内での二人の揉み合いで、外からの客観的なカットはありませんでした。当時の技術的に再現が難しかったため撮れなかったのか、あえて意識を外に向けず、主観を重視したためか、ヒッチコックだったら恐らく後者でしょう。「裏窓」でも取られた手法ですね。

あと、事件後にブルーノがヘインズの自宅を訪れる場面、ブルーノに呼び止められたヘインズをダッチアングルで捉える発想。ダッチアングル好きにはたまりません。その後の柵を隔てた二人の会話シーン。ここの影の使い方も上手でした。
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