矢吹健を称える会

最後の切札の矢吹健を称える会のレビュー・感想・評価

最後の切札(1960年製作の映画)
3.2
 強請と女衒と洋品店の主人というみっつの草鞋を履きわけ、小銭を荒稼ぎする前半パートが面白い。松竹らしからぬ(?)汗のひとつぶひとつぶが鮮やかなカラー撮影が奏功しているように思う。
 佐田啓二の純真さを担保する「たんぽぽ」パートはノイズにしかなっていないと思うが、そのくらい卑俗な人間だからこそ迎えるこのラスト、という余韻はあるかもしれない。