あしからず

結婚のすべてのあしからずのレビュー・感想・評価

結婚のすべて(1958年製作の映画)
4.2
デビュー作から既にこの作家性とばきばきの演出は天才。しかも脚本は白坂依志夫でちゃんと面白い。
ウエディングケーキを上から下に断絶するタイトルバックからラストの道路を下から上に縦断する縦の動きのシンクロがすごかった。
当時の先進的女性像な雪村いづみがヤリ目インテリや一見冷めた姉夫婦を通過して結婚観を更新。ホームボディ的な新珠三千代としがない大学教授の上原謙が胸の“呼び鈴“を鳴らすまでの数々の仕込みが見事。
「お2階へどうぞ」やローラーと雑巾掛けなどカットの繋ぎ、感情とリンクするカメラの動きや音のシンクロなど、徹底して“映画”を意識して作っている。好き。
さまざまな結婚観と形が提示されるが、お見合い結婚でも恋愛結婚でも大切なことはただ1つと分かる岡本喜8の秀作。
まず、パスタをかぶっても動じないこと。


新珠三千代さんとても上品で落ち着きがあるのに笑うととってもキュート。本作の新珠さんかわいすぎます
あしからず

あしからず