現在は生放送で感想中の丈兄丸

東のエデン 劇場版 I The King of Edenの現在は生放送で感想中の丈兄丸のレビュー・感想・評価

2.8
TVシリーズ最終話から、その半年弱後の話を描いた劇場版・前編。
当時は1クールとはいえ、本結末が見せかけではなく、はっきりとTV最終話では決着をつけずに、後の劇場版で…という展開は、アニメ弱者だった自分には珍しく、作品やその構成も面白いとは思ったが、公開当日を心待ちにするほどにはならないほど、どこか、いつの間にか関心が薄らいだ記憶がぼんやりとあった。

そして結局、最初に見たのはレンタルが出てからで、公開時から半年以上は経ってたと思う。だがTVシリーズ以上に、今回見直すまではほぼ内容が思い出せずにいた。(TVシリーズは、恐らく二週以上してたから割と覚えてたというのもあった)
そして今回、改めて見直しても、部分部分で思い出すシーンもあったが、大まかな展開は、後半になるに連れ薄らぎ、クライマックスやオチなどはすっぽり忘れていた。



そして、改めた見た、正直な感想としては… 総集編からの期待値が高かったからか、ちょっと肩透かしくらったような、少し残念な印象。
一度見てるから、忘れたとはいえ初見時ほどの新鮮さや感動を味わえなくなってるというのもあるだろうし、熱も冷めてしまってるから余計そう見えてしまったところもあるかもしれない。
それを承知の上であえて言わせてもらえば…


基本はTVシリーズ同様、一定水準に達した話運びとクオリティで、名監督の作品だけあって、一見よくできていると思う。
ただ…今回が引っ張った劇場版という割には、TVシリーズを越えるような特別感がほぼ見られなかったのが、その印象を下げた大きな要因だと思う。
後編のⅡは、これまたうっすらだがオチが悪くない印象だっただけに、それなりに評価できるところもあるが、
今作はTVと劇場版後編のブリッジにならざるを得ないとは言え、ハッキリ言えば意外な面白さが少なく、展開や話運びもTVより冗長に感じる作りに思えた。
これなら、もう少し尺を伸ばして、一作にまとめればよかったのではと思うほど、“映画”としての語り口には、ちょっと退屈に感じる作りになってたと思う。



もちろん物語としてはまだまだ語りきれてないところもあるのだろうが、私はあくまで“映画という一エンタメ作”として、今作はTVを超えない、企画ともども少し残念な印象を抱く一作になってしまったなぁと、正直思った…。


特に今回、私はTV総集編を見てからすぐの視聴だっただけに、その“変わらなさ”が『飽き』として見えてしまったのかもしれないので、
もしこれからTVだけは見たけど映画はまだ…という人がいたら、公開当時同様、半年以上おいてからの鑑賞のが、きっと良い意味で間を感じて楽しめるかと思います。