シュローダー

ガンマン大連合のシュローダーのレビュー・感想・評価

ガンマン大連合(1970年製作の映画)
4.4
僕のオールタイムベストの一つ「ジャンゴ 繋がれざる者」は明らかにこの映画を元にしている。あの映画で登場する快男児Dr.シュルツの飄々とした佇まいは、この映画のフランコネロ演じるスウェーデン人の武器商人 "ペンギン"ことヨドの姿に重なる。そして、僕は彼にこそ惚れ込んでしまった。昔の映画の何が美点かと言えば、今の映画よりも純粋に役者の力だけで映画を持たせる事が出来ている点だろう。もちろん、この映画には人死にが大勢出る大殺戮大会も用意されている。しかし、この映画で僕が真に魅力を感じたのは、自分というものが無く、周りの状況に流されるままだった粗野なメキシコ人 バスコが、非暴力を貫く革命家の救出任務を通して、自らの"信念"をモノにする。そして、その思いが、金を信じるリアリストであったヨドをも変える。あのラストは非常にロマンと漢気が溢れ、観客の心をガン上がりさせてくれる非常に素晴らしい物であった。マカロニウェスタンの代表作の一つとして、未見の人は是非とも鑑賞をお勧めする。「おい 同志たち! 殺っちまおうぜ! 」