イギリスに移住してきたばかりの母と子。保育園初日に娘のバニーが忽然と姿を消してしまう。ところが、捜査が進むほど疑わしくなるそもそもの娘の存在…
白黒の画面からほとばしる狂気。
人形修理店の地下室のシーンに、かくれんぼ、ラストのブランコのシーン…映画を見てゾクッとしたのは久しぶり!
ビリビリと紙をちぎって幕を開けるオープニングから、ざわざわと不安を掻き立てるトラウマ映画。
件の娘の姿が見えないままなので、母親の周りの人間と同様、見る側にとってもその存在は半狂乱になっている母親の証言のみに依る、偏った視線にすっかり持って行かれてしまう。
その他登場人物もなにやら怪しげな人達ばかりで、散々不安を煽られ、半ば人間不信にさせられてから明かされる真実には、スッキリというよりむしろ脱力しそうな憔悴感。