みゆう

仁義なき戦い 広島死闘篇のみゆうのネタバレレビュー・内容・結末

仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

初めて観た仁義なき戦。出てる俳優さんがみんな若いから、今の姿(亡くなってる方も多いけど)しか知らないからギャップがあって新鮮っちゃ新鮮。主演の北大路欣也とか特に。自分の中では今の組長みたいなちょっと強面のおじいちゃんだけど、この作品ではまだ鉄砲玉で今と全然違う。

北大路欣也の山中が、拾ってもらった組から最終的に捨てられる形になったの悲しいね。脱走したのはマズかったけど。でも、ヤスコのため?なら仕方ない。ヤクザの恋愛って結局悲恋になるよな。

ヤスコ役の梶芽衣子がめっちゃ綺麗だった。特に最初の食堂での登場の時とか。

要所要所で山中を助けてくれるアニキ(成田三樹夫)が一番カッコいい役。まさにアニキ。山中が叔父の坂梨殺しちゃった時も、なんとかしてくれようとするの良い。

千葉真一は、若い時と今の姿で全然違うから同一人物ってあんまり思えなかった。ほとんどサングラスだったし。片手で竹振り回してるの良かった。でも、思ったより出番少なかったのね。最後捕まっちゃったし。色々大乱闘だった。

警察とか記者がヤクザと癒着してるの、今の時代から考えるとありえないけど、この時代はまだ割とグレーゾーンだったのかな。表向きはダメだけど、裏では普通みたいな。そういう時代背景も垣間見えた。でも、こういうのあると、ヤクザにまだ人情味があって仁義とか大切にしてる人間的な人たちなのかなって気がしてくる。いや、仁義なき戦だから、仁義も何にもないんだけど。めっちゃ殺し合いしてるし。

山中がもう逃げられないことを悟って自殺するまでの一連のシーンは良かった。自殺嫌だけどしないともう捕まるしみたいな心情が演技から伝わる。拳銃咥えるまでの震えとか。

菅原文太はちょっとだけしか出てこないけど、落ち着いていてカッコ良かった。最後の山中の葬式で、組長とかが笑ってるとこ見ながら、思うところがあるみたいな表情と態度が良かった。
みゆう

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