三四郎

キューリー夫人の三四郎のレビュー・感想・評価

キューリー夫人(1943年製作の映画)
3.5
聡明で美しいとなると、グリア・ガースンの右に出る者は、当時のハリウッドにはいなかっただろう。彼女はアカデミックな会話の似合う女優だ。
さて、ラジウム研究についての会話になるとさっぱりわからぬが、観客を飽きさせぬ作品になっている。
マーヴィン・ルロイ監督らしい美しい構図、ロマンチックとヒューマニズム。特に新婚旅行の瀧のシーン。
「世間で常識とされていることに疑問を抱くことから全てが始まる」学問はどの分野もここから始まる。

この時代はヨーロッパでも公然と女性差別が行われていたのだと、環境の悪い研究所しか与えてもらえぬシーンで感じた。

「やってみなきゃわからない」というのは、『アルキメデスの大戦』と同じ科白。わかっていてもなかなかできないこと。やってみるからこそ、新しい世界が開ける。
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