ひゅうどんこ

フラガールのひゅうどんこのレビュー・感想・評価

フラガール(2006年製作の映画)
5.0
※※2022年5月2日 加筆と訂正あり
  ・添付の見直し/但書き 3ヵ所
  ・スコア見直し(4.0→5.0に加点)


 出来ることなら、2011年10月に公開された『がんばっぺ フラガール! ~フクシマに生きる。彼女たちのいま~』とセットでの鑑賞をオススメします。

 コチラで『がんばっぺ、、、』のテイストが感じれます↓↓
『スパリゾートハワイアンズ応援ソング「息吹/AERIAL」』(公式チャンネルより)
https://youtu.be/jHTdDGWOWUo (6:27)


 常磐音楽舞踊学院は、日本初のハーラウ・フラ(ハワイアンダンスの学校)。本作ではその船出と同時に誕生したフラガールを描いてます。
(※Wikipediaをはじめ、外部の学院説明では「舞踊→ぶとう」と読ませているものが散見されるが誤りと思われる。公式動画等では「ぶよう」での音声確認済み。福島県知事認可各種学校一覧等では読み仮名記載なしのため表記上の確認未。)
 
 フラガール(ズ)とは何を指すのか、あらためて説明するまでもないほど認知度を高めたのは、間違いなく本作の効果でしょう。
お恥ずかしながら本作を観るまでは存在すら知らず、常磐ハワイアンセンター(現:スパリゾートハワイアンズ)が日本で初めて誕生したテーマパークであったことも知りませんでした。

『スパリゾートハワイアンズが開業した時の映像 まさに映画フラガールのドキュメント 昭和41年』(昭和映像ch 昭和物語チャンネル様より)
https://youtu.be/IIP2YneBZyQ (3:53)

『レイモミ小野(旧姓:豊田)の常磐ハワイアンセンター最後のステージ』(redstoryschool1976チャンネル様より)
https://youtu.be/YcJjmofszlU (6:10)

 レイモミ小野こと豊田恵美子さんは、劇中蒼井優演じるダンシングチーム(通称:フラガール)1期生18名のキャプテン兼初代ソロダンサー(※ソロダンサーのみハワイアンネームが与えられる)/谷川紀美子のモデルとなった人。
松雪泰子が演じた平山まどか先生にもカレイナニ早川(早川和子さん:同学院最高顧問)というモデルが存在します。


 寂れ行く炭鉱の街が、現在にまで至る壮大なファンタジーの舞台で在り続けることが出来たのは、フラガールも含めた常磐ハワイアンセンター、そして街全体に「一山一家の炭砿精神」が流れていたからでございます。
炭坑のそばに街が作られ、一族皆が移り住み、生活に必要な店や施設が併せて建ち並び、日々の暮らしを全て街で共有するという炭鉱街独特のしくみ。
その中でも、とりわけ常磐炭鉱は労働環境が険しいことで知られ、ヤマに暮らすひとは一つの家族という考えが生まれたのだといいます。

石炭産業から観光産業への大転換や未曾有の災害、時代の移り変わりとともに突きつけられる度重なる大きな波を乗り越えてこられたのも、一山一家の炭砿精神があったればこそ。その象徴でもあるフラガールにスポットを当てたのは映画として大正解だったと思います。

 個人的には、富司純子のストーブのくだりに、なんど観てもはらはらと泪を奪われてしまいます。


 きづなリゾート スパリゾートハワイアンズが気になった方はどうぞ↓↓

『2018年4月1日 新エンターテイメントショー【温泉+フラガール『フロガール』】公演スタート??』(公式チャンネルより)
https://youtu.be/tsp4BMeiZ1Y (1:03)


『フラガール ポリネシアングランドステージ「新Ha'aheo あなたの笑顔があるから」初日 2018.8.1』(atopapa2011チャンネル様より)
https://youtu.be/-gIlD8KPy08 (41:01)
※21:30~28:20のファイヤーナイフダンスは必見!





┅┅┅❬余談その他❭┅┅┅

◎アメリカ版では、まどかパートの寺島進のシーンやまどか初来福のシーンがカット

◎第79回アカデミー賞の外国語映画賞の日本代表に選出されるも本選の第1次選考で落選
(各国1作品の出品→最終候補9作品選出→5作品がノミネート→受賞:『善き人のためのソナタ』)

◎常磐音楽舞踊学院のダンス以外のカリキュラムは、同じく常磐炭礦(株)所属の女子軟式野球チーム 常磐炭礦女子野球団コールシスターズ(結成後6年で解散)のものが踏襲された

◎本作映画化構想の初期段階では、常磐ハワイアンセンターを率いてきた、常磐炭礦(株)中村豊 副社長をメインに据えるストーリーだったらしい
(以下2点参考)

"『漫画 君たちはどう生きるか』羽賀翔一氏がキャラクターデザイン担当 「スパリゾートハワイアンズ」生みの親の熱い生き様をアニメーションに 【BOSS×ハワイアンズ】WEB動画『ある男の生き方』" を YouTube で見る
https://youtu.be/h2B1VK1tLyY (2:00)
(※本レビュー初投稿時の動画が視聴不可となったため、2022年5月2日 こちらに差し替えました)

(スパリゾートハワイアンズ公式blog様より)▷カテゴリーアーカイブ▷『常磐ハワイアンセンター物語』
http://blog.hawaiians.co.jp/archives/cat_10018774.html?p=2


◎常磐音楽舞踊学院開校にあたっては前述のカレイナニ早川氏に加え、フラメンコ指導に香取希代子氏が迎え入れられたが、同時に講師として招かれ学院黎明期の指導に尽力した最重要人物がもう1人いる
┅┅レフアナニ佐竹氏┅┅
「踊りの佐竹、営業の早川」と言われたそうで、日本人で初めてプロフェッショナルディポロマを取得(ハワイ現地でも教室を開ける資格)し業界を牽引するも、2013年4月5日 83歳にて永眠
(※業界では伝説の人物であるが何故か一般の広報的な場面に於いてはほぼ名前が挙がらない、、大人の諸事情だと思われるが惜しいことである)
以下2点、氏について記述あり
↓↓

(フラシティいわき様より)▷いわきフラレポート▷『インタビュー 番外編 常磐音楽舞踊学院最高顧問 カレイナニ早川 先生』
https://iwaki-hula.jp/hula-report/%e3%83%95%e3%83%a9%e3%82%b7%e3%83%86%e3%82%a3%e3%81%84%e3%82%8f%e3%81%8d%e3%80%80%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%bf%e3%83%93%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%80%80%e7%95%aa%e5%a4%96%e7%b7%a8%e3%80%80.php

(1期生斎藤恵子さん(現:ベニータ・ケイこと植木惠子さん)の
ベニータアントニオフラメンコスタジオ様オフィシャルサイトより)
▷BLOG&INFORMATION▷
けいちゃんのフラガール日記・01「古い新聞記事」 (~順次12まであり)
http://beni-an.com/2019/03/25/247/
(※本レビュー初投稿時の添付リンクが閲覧不可となったため、2022年5月2日 こちらに差し替えました)


◎最後に、本編の深く深く深ーい考察をされておられる方があったので添えておく
(はぁーワタシにゃムリだわ)
    ↓↓↓
『「良い点と課題点」フラガール|映画情報のぴあ映画生活掲示板』(MA様の部分をご覧ください)
https://cinema.pia.co.jp/com/16048/231331/
(※『ぴあ映画生活』が2022年3月末をもってサービス終了していたため、上記リンクは視聴出来なくなってしまったことを2022年5月2日に確認しました。
大変申し訳ありません。)