Shun

モンスターのShunのレビュー・感想・評価

モンスター(2003年製作の映画)
3.8
シャーリーズ・セロンの役作りがすごい
と、超有名なクライム作品です!
モンスターとしての成長がむず痒い作品でした


自殺を考えていた売春婦のアイリーンは、バーでレズビアンのセルビーと出会う
惹かれあった2人は、駆け落ちすることを決意するが、ある事件が起きてしまう、、
※実話ベース


・シャーリーズ・セロンの役作り
言わずと知れる、数々の賞レースで主演女優賞をとりまくった彼女の役作りがすごいです!

美人役が多かったそれまでの印象をガラッと変え、10キロ以上増量して贅肉とシワ、シミだらけの売春婦を演じたのはすごいです

ただ、自分はシャーリーズ・セロンの作品は「怒りのデスロード」しか見たことないので、それまでの姿とどれだけ変わったかは正直わかりません

しかし、今回の映画でセロンが演じた役にはとても惹かれるような美貌はなく、まさにアイリーンという人物そのものを演じていたのかなと思いました

この映画が評価されるのは間違いなくセロンの役作りの努力の結果なのかなと思いました
時に、役者さんは一般ピープルの想像を絶するような役作りをしてることがあります

曖昧な記憶ですが、邦画のレジェンドの誰かが、自分より歳のとった役をするのに、老けて見させる為に歯を何本か抜いたとか

目の前の映画のことだけを考えて成し遂げる役作り
そこまで情熱をかけれることってほんとにすごいなと思います
時に、監督や演者の命や人生がかけられて作られる映画ってほんとに凄いんだなと思います

美しい女優でありながらも、その美貌だけでなく大変な役作りで売春婦に変化することで、演技派の女優として認められる

結果、大ヒット映画「怒りのデスロード」の女戦士フュリオサ役が与えられるわけですし、女優や俳優の進化も面白いです!


・もうひとりのモンスター
さて、肝心な映画の内容ですが、個人的にはむず痒くてモヤモヤしました

特に、セルビーにめっちゃモヤモヤ
人を殺しまくるアイリーンもなかなかのモンスターですが、なぜかアイリーンに任せ切りのセルビーもなかなかのモンスターじゃないでしょうか

愛してると言う割に、金を稼がせる為に水商売させますし、どういう考えをしているのか、正直よくわかんなかったです
セルビーには悪気が無いのが結構ひどい

アイリーンが死ぬ前に手元に残った5ドルを使い切って死ぬと決めて、たまたま出会ったセルビー
その幸運の女神のような存在に取り憑かれ、どんどんモンスターになっていったように思えました

愛されず、社会に見放され、消えようとしていた人が、
愛を知ったが故に、社会を恐怖に落し入れるモンスターになってしまうのは、悲しくてもどかしくて、むず痒い

とはいえ、自分にはアイリーンとセルビーの気持ちのどちらもあまり理解しきれず、入り込みきれなかったので、なおかつむず痒かったです、、



シャーリーズ・セロンの役作りだけでも見る価値はあるかと思います
次は、セロンの美しい演技が見れる作品もチェックしてみようと思います!
Shun

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