Haruki

モンスターのHarukiのレビュー・感想・評価

モンスター(2003年製作の映画)
4.9
もっと殺人がバンバン起こるのかと思ったけど、そうでもなかった。
自分を蔑む人物だけ狙っていて、ただの「モンスター」ではない。

生い立ちや今までの人生のせいで誤った価値観を持ち、生きるための方法として殺人を犯していく。
しかしそれも、簡単に「誤った」とは言えない。

運命的に出会ったセルビーは、自分を必要としてくれる唯一の人物。そのセルビーを失いたくない純粋さも感じる。
「普通」を渇望する2人が、最終的にすれ違っていく裁判所のシーンは悲しい。

モノローグでは彼女はしきりに愛や希望を信じている。
このような人が、究極に愛を信じている姿はとてつもなく切なく深い。
Haruki

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