※ネタバレあり
※以下主張は全て個人の考えに過ぎません
『バベル』
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【テーマ】
［意思疎通］
“バベルの塔”とは聖書で登場する建物である。
人間たちが神に近づこうという目的で建設される。
神の尊厳を失った人間への罰として、人々は各地に散らばされ、言語等の異なる状況にさせられた…
タイトルにある“バベル”とは多種多様な
文化で暮らす我々人類の境遇を指す。
我々は皆同じ人間であるが、
異なる人種との意思疎通は困難であると。
神がそのようにさせたのだと。
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各大陸に散らばった人類
時は2000年を少し過ぎ、飛行機やインターネット、マスメディアのおかげで
我々は世界の情報を即座に知ることが可能となった。
世界はより身近に、より一つになったのである。
本作で描かれるのは現代における異文化圏との意思疎通の困難さを描いた物語である。
アメリカ、モロッコ、メキシコ、日本を舞台に世界は繋がったように錯覚しているに過ぎない事を思わせる。
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言語、文化の違いで人々は分かり合えないのだろうか。
言葉は通じなくても、心は通じ合えるのだろうか。
本作では対立する人々を描き困難な状況である事実を描きながら、希望をもちらつかせる。
2020年の世界を見てみると
バベルの塔は依然高いような気もします。
世界は身近になったが
繋がった訳ではない。
