みきちゃ

JUNO/ジュノのみきちゃのレビュー・感想・評価

JUNO/ジュノ(2007年製作の映画)
4.3
義理の親。
産みの親。
育ての親。

全員が、自分なりの立場で、子供のことを真剣に考えて愛して、親になっていく。どの親もいいなあって心底思う。

当時の価値観を爽やかにブレイクスルーしてったカッコいい映画だったと思ってる。何かと目立たないように緻密でめっちゃ上手い。一見重たげなテーマをハートフルにコミカルに描き、でも決して本質を軽く扱わないバランス感覚。全員の言葉遣いと話し方がキャラを的確に描写してて(和訳するのが難しいのは山々だろうけど出来ればやり直して欲しい…)、各脇役に割く限られた時間の中からバックグラウンドや性格が透けて見えてくる。嫌なキャラというノイズを発生させないことで、テーマについてじっくり考える余裕をくれる。

ジュノのご両親が好きだー。印象的なのは、娘から妊娠を報告されたときと、娘が偏見の目にさらされたとき。エマ・ストーン主演の「Easy A」のと同じくらい好きな親像。

幼い高校生全開だったジュノが、ふっと精神的に大人を超えて成長を見せる時。女の子が達観する瞬間はいつだっておもしろい。本人的に全く笑えない出来事であっても、あとから一緒に笑い話に変えられる相手がいればそれでいいってこと♪
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