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見知らぬ人でなくのもんてすQのレビュー・感想・評価

見知らぬ人でなく(1955年製作の映画)
3.7
医療人間ドラマ

ハリウッドでは一番喧嘩が強かったらしいロバミ(ロバート・ミッチャム)が医師を目指す苦学生として登場
こんな勇ましい苦学生もおらんやろ...という感じですが、いつもの暴力・殺しスタイルから一転
真面目な正義漢という違うキャラクターに挑戦し、役の幅を広げた
なんか(´ω`)←こういう感じの顔をずっとしてて、チェシャ猫っぽい人やなあと思いながら観てた



苦学生ロバミ、授業料のために必死で勉強し、合間を縫って働く
お昼ご飯も十分に食べられない

ある日、大学の経理課から『学費未納のお知らせ』が来たロバミ
怒り心頭で実家に帰ると、実家は荒れ放題
アル中の親父が飲み散らかした酒の瓶がころがっている

「よくも、母さんが僕に遺しておいてくれた学費を酒に使い込みやがったな!」
「だって寂しかったんだ!仕方がないじゃん!俺も人間なんだよ?お前も死んだ母ちゃんもわかってくれなかった...」
浮気がバレた若い女のような逆ギレ!

その上「お前は医者にはなれないよ、医者に必要な『心』が無いから...」とかクソウザ説教をかまして来やがった!

ここから金策に奔走するロバミだが...



前半学生パートは文句なしに面白かった

後半の田舎町にインターンとして赴任し、W不倫し始めるとこから妙に冗長さを感じ、若干萎える...
ちょっと色々詰め込み過ぎたんかな?それまでのテンポや緊張感が失速していく感じがあって、もったいなかった

それでも、この時代にこういう表現ができたのか〜...とか色々興味深い内容ではあった

雰囲気がシリアスになり過ぎないよう、シナトラがおもしろシーンを盛り上げてくれるのも良かった

お気に入りは、ロバミが妻とオペでの縫合の練習や、器具の名前を覚えたりしているシーン
シナトラに教授が医学書を投げつける場面なども良かった



オリヴィア・デ・ハヴィランドは『女相続人』と同様、なぜか喪女の役
眉間がニコマンに似てる

前日に観た『乱暴者』で暴走族やってたリー・マーヴィンが、今作では医学生役で出てきて微妙に笑った

キャストが豪華だし、割と面白いので『TSUTAYA良品発掘』に見つかって欲しい一作

そういえばタイトルの意味がどうしても分からなかったのだけれど...?
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