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(500)日のサマーのbutasuのネタバレレビュー・内容・結末

(500)日のサマー(2009年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

「ダメ男がクソ女に振り回される500日」(しかも結局全く懲りていない)

どうしてこんなに評価が高いのか、自分には理解できなかった。

演出がオシャレでユニークなのは確か。時系列を行ったり来たりさせることで、付き合いたてのキャッキャした頃と分かれ間際の気まずい頃を比較したり、期待と現実を比較したり、見せ方はわかりやすく面白い。

ただ、登場人物を全く好きになれなかったので、終始イライラしかしなかった。ジョセフ・ゴードン・レヴィットは素晴らしい演技を見せていたが、それにしても主人公は勘違いダメ野郎で感情移入できない。すぐ調子に乗って大はしゃぎしすぎ。女と上手くいっていないストレスをダイレクトに仕事に持ち込み、周りに迷惑をかけまくるのも鬱陶しい。会議中に関係ない人を罵倒したり暴言を喚き出したりしたのにはうんざりした。途中で挟まるしょぼいミュージカルにもイラッとしたなぁ。

そしてクソ女ことサマー。この女、本当に嫌い。自分のことを100%イイ女だと思っており、男を振り回すことに罪悪感がないどころかそれが当然だと思っているタイプ。基本的にずっと自分のことしか考えておらず、相手の気持を推し量ることがまるで無い。主人公と付き合っている最中も「嫌いなタイプだな」と思っていたが、別れた後にすぐ別の男と結婚し、その上わざわざ主人公に会いに来るくだりで本当にゲンナリした。自己満足でしか無いのにわざわざ相手を傷つけに来るとは、どういうつもりなのか。結局主人公を都合よくキープして、別の男が見つかったからすぐ乗り換えただけじゃん。

あと付き合っているときのイチャイチャ描写も嫌いだった。イケアのモデルルームで夫婦ごっこをするな。展示品のベッドでいちゃつくな。たくさんの子供が遊んでいる公園の中、大声で卑猥なことを叫ぶな。その他もデートシーンは軒並み嫌い。周りに迷惑をかけるな、家でやれ。素敵、と思っている人へ。これ美男美女だから絵になっているだけで、ブサイクとブスで同じことやっているのを想像してみてほしい。やばいだろうよ。

ラスト、主人公が何の反省もなくまた同じことを繰り返す感じで映画は幕を閉じる。しょうもな。早く面接に行って真面目に働け。

主人公に恋愛のアドバイスをする幼いクロエ・モレッツちゃんは最高に可愛かった。彼女が主役の映画のほうが観たい。
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