TakuMori

(500)日のサマーのTakuMoriのレビュー・感想・評価

(500)日のサマー(2009年製作の映画)
4.7
小悪魔女(ビッチ)に振り回される男の、天に昇る幸せと仕事を辞めるほど傷心する失恋を描いた映画。
どこにでもありそうな話なんだけど、唯一現実感がないのがヒロイン・サマーの最早憎らしいほどの圧倒的可愛さで、それがこの平凡な話を映画として成立させてしまっていた。
その意味でこの映画の最も素晴らしかったのはズーイー・デシャネルの演技に違いないと思う。

ビッチに振り回された500日と言ってしまえばそれだけだけど、運命を信じる男・信じない女が出会って結果的にお互いの考えが変わるというのが面白かった。
サマーの方はあんなこと言ってたのに最終的にまさかの展開だし、トムも最後には「運命なんてない、全て偶然だ」と考えるようになって前向きに新しい恋をしていくという。
恋愛に限らず、人はみんな人との出会いや別れの中で気付かないうちに考えを変えていくんだろうなあ。
恋愛ものの映画としては斬新なエンディングなんだけど、とても気持ちがよかった。

映画全体の雰囲気やOPムービー、たまに入るナレーションも時系列を組み替えた構成もすごく楽しめた。
なにより主演2人の雰囲気がとても好きで。
じんわり心に残るいい映画でした。
TakuMori

TakuMori