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ドレスデン、運命の日のmhのレビュー・感想・評価

ドレスデン、運命の日(2006年製作の映画)
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WW2ドイツが大手を振って被害者面できる数少ないできごと、ドレスデン爆撃を題材にしたドイツのテレビ映画。
制作したドイツのテレビ局ZDFは、日本でいえばNHKでよいみたい。こういうの作らせたときの公共放送局が本気なのは世界共通で、かなりの力の入った時代考証とシナリオだった。
テーマから逆算してプロット作るのがほんといいよね。メロドラマみたいなドイツの看護婦とイギリスのパイロットとの恋愛も、終戦後を語るうえでは欠かせないシークエンス。
足りないモルヒネを、富裕層が使う麻薬代わりに横流ししているという理解でよかったのかな?
ドイツの富裕層は敗戦を見越して、私財をスイスに避難させてるとか、ほかの映画であんまりみたことなかった。
アーリア人と結婚しているため収容所行きが免除されていたユダヤ人もとうとう呼び出されて……みたいな話も同時進行していて、彼らは救われたいっぽうで爆撃によって死ぬことになる。
地下壕で酸欠で死ぬとか、地上では火災旋風が起きてるとかの細部もすごかった。
ラストのスライドで、パイロット殺すの鮮やかだった。
ストーリーはべたべたなんだけど、時代考証がちゃんとしているせいか気にならないね。
面白かった!
mh

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