らんらん

五番町夕霧楼のらんらんのレビュー・感想・評価

五番町夕霧楼(1963年製作の映画)
4.0
主演は佐久間良子(中心となる視点はほぼ木暮実千代)、カラー作品

【あらすじ】
京都の遊郭夕霧楼で働くことになった夕子(佐久間良子)の物語

田舎の出身で何も知らない純情娘、家族を養うため頑張るいじらしいところもあって、女将(木暮実千代)や姉さんら(丹阿弥谷津子、岩崎加根子ら)に可愛がられていました

そんな夕子のもとにある時から陰気な学生風の男(河原崎長一郎)が頻繁に通うようになる
夕子の変化と男との関係を訝しがる女将は間違いが起こらなければいいけど、と心配します

実は男の正体は夕子の幼馴染であり、お寺の小僧として修行の身でありました
夕子曰く、男は生まれつきの酷いどもりで周りからいじめられ育ち卑屈になってしまい友達もいない孤独な生活を送っていて
せめて幼馴染である自分だけは優しくしてあげたいと、自分の稼ぎから男を呼んでいたというのだ

てすが寺に郭通いがばれた男は夕霧楼には来れなくなってしまいます
そして悲しむ夕子も胸を病んで倒れてしまうのです、、、

【感想】
ラストがちょっと驚いた
これ金閣寺じゃん、知らなかったこういうお話だったんだ

男はお寺を放火して自殺する、それを知った夕子は故郷の思い出の場所で後を追う

お互いの存在が唯一の希望であったため、その存在がなくなるとしたら絶望しかなく、それ故の悲劇なのかな
でも夕子には養わなきゃいけない家族いるのになー、男も放火する理由がいまいちわからない
この映画ってらほぼ第三者視点だから想像するしかないんですよねー、そこが深いところなのかしら

佐久間良子すごい良かったです
代表作というだけあって前から見たかった映画の一つ
こんな純真ないい子がいるのかってくらいの天使っぷりでした
美人だし性格いいし、体も素晴らしいとくれば千秋実がハマって通うのもわかります

最後に、、、劇中ショウギ組合がどうこう言ってるシーンで将棋?何のことだろって思ってたら
娼妓か!だよねー将棋なわけないw 普段聞かない言葉だからわからなかった
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