great兄やん

ノスフェラトゥのgreat兄やんのレビュー・感想・評価

ノスフェラトゥ(1978年製作の映画)
3.3
【一言で言うと】
「血に飢えた“愛”」

[あらすじ]
中世ドイツのブレーメンに住む不動産業者ジョナサンはジョナサンはトランシルヴァニアの伯爵からら新しい邸を買いたいとの依頼を請け、勘の強い妻ルーシーがとめるのをきかず、長い旅に出る。ようやくたどり着いた屋敷でジョナサンを迎え入れたのは、世にも恐ろしい風貌のドラキュラ伯爵だった...。

『シュトロツェクの不思議な旅』のハシゴとして鑑賞。

イザベル・アジャーニの美しさよりもノスフェラトゥのシュールさの方が勝ってしまうというなんとも不思議な映画笑。

ただ個人的にはイマイチ良さが分かんなかったですし、そもそもリメイク元を観ていない上にドラキュラだとかの吸血鬼が出てくる映画って『モンスター・ホテル』と『ブレイド』ぐらいしか観たことなかったからそりゃそうなんだけどさ(^_^;)...

とにかく世界観やビジュアルはメチャクチャ好き。終始靄のかかった映像美にはうっとりさせられますし、なんと言ってもクラウス・キンスキー扮するノスフェラトゥのビジュアルがかなりレベル高いし思ってた以上にシュールなキャラクターだったのが個人的にも好きだった🫰

特に自分の寝床(棺桶)をバレないよう手作業でエッサホイサ運んでるシーンと十字架を見て“アアア…”って怯えてるノスフェラトゥがマジで可愛くて好き。あれ、吸血鬼ってこんな推せるキャラクターだっけ🙄...

それにどう見ても首筋に噛まれた跡があるのに全部“ペストだ!”っつって逃げ惑う学会員(?)もメチャクチャ滑稽ですし、ノスフェラトゥが上陸した後の蠢くネズミだったり羊や豚の徘徊がより一層不気味さを増していて、ストーリー部分の面白さが感じれなくともこういった独特な世界観に終始魅了されてしまいました😲

とにかく淡々と広がる恐怖とも陳腐とも言えない奇妙な“リズム”に果てしない味わい深さを感じる一本でした。

一応ホラーという立ち位置ながらも怖さといった感情は全く持って皆無ですし、かなり退屈な映画ではあったが、ビジュアル然り個人的には終始釘付けになってしまった。

もう一度観たら印象が変わるのかな🤔...でもまぁその前にムルナウの方を観ないとね(^◇^;)...