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奇跡の海のnaoのレビュー・感想・評価

奇跡の海(1996年製作の映画)
3.9

スローペースでじわじわ責め、ラスト直前までは救いようのない話で、やっぱりラース・フォントリアーだなと思わせられたんですが、意外にもラストは優しさがあり、後味はなんとなく清々しい気分になりました

ストーリーはまさに"愛"を描くラブストーリー
なんですが、普通のラブストーリーとは全く違う歪すぎる愛の形が描かれます

その愛の形は、見ていて凄く痛々しく、ある種の狂気みたいなものを感じます
それでも、その主人公の狂った様な愛は、無駄の一切無いシンプルな"愛情"そのもの

それは、見ている側に何が正しいのかを問いかけてくる

ラース・フォントリアーは、普段見ることのない人間のリアリティをサディスックにつきつけてくるけど、そこに多くのことを考えさせられます

なんとなく清々しい気持ちにはなるんですが、心の底では何かが引っかかるんですよね😅
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