マヒロ

奇跡の海のマヒロのレビュー・感想・評価

奇跡の海(1996年製作の映画)
3.5
油田で働く男と結婚した女性(エミリー・ワトソン)が、油田へ出稼ぎに行ってなかなか帰ってくることができない夫を想い「1日も早く夫に会いたい」と願うと、なんと次の日本当に夫が帰ってくる。ただし、事故により半身不随になった姿で…というお話。

この映画と、次の『イディオッツ』(未見)、そして『ダンサー・イン・ザ・ダーク』までの3作を「黄金の心三部作」と呼んでいるらしいんだけど、観てみて納得した。これ、『ダンサー〜』とほとんど構図が一緒だ!

もちろんストーリーとかキャラクター、舞台設定は全く違うんだけど、ある夢を持った女性が馬鹿みたいにひたむきに自分の信じる道を突っ走った結果…みたいな基礎の部分がとてもよく似ている。僕は『ダンサー〜』についてそれほど鬱映画だとは思ってなくて、それはこういった"いくら打ちのめされても頑張ることが大事なんだ"というとても前向きなメッセージが感じられるからだったりするんだけど、この『奇跡の海』も途中本当に鬱屈とした展開になるものの、最終的には前向きなお話に収束していって、スッキリと観終えられた感じ。

ただ、ちょっと甘すぎるかなぁという気もする。タイトル通り奇跡が起きてしまうわけだけど、突然寓話的になるところが違和感ありだったかも。なんか仄めかす程度とか、そのくらいで良かったかな。

(2015.182)
マヒロ

マヒロ