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荒野の決闘のkojikojiのレビュー・感想・評価

荒野の決闘(1946年製作の映画)
3.7
#1177
1946年 アメリカ🇺🇸映画
監督は言わずと知れたジョン・フォード。
西部劇の名作中の名作。と言っても恥ずかしながら初見である。
ジョン・フォード戦後初作品ということもあり、肩の力が抜けて映画を撮るのを楽しんでいるような気がする。いろんなところにお茶目が見える。例えばこのジャケ写のシーンヘンリー・フォンダの仕草。西部劇の感覚ではない。

和田誠が「お楽しみはこれからだ」の中でこの映画のラストシーンについて書いている。
ヘンリー・フォンダ扮するワイアット・アープがほのかに恋心を寄せるクレメンタインにラストでいうセリフ
「私はクレメンタインという名前が大好きだ」

アメリカ民謡「マイ・ダーリン・クレメンタイン」が原題。
彼はウブで口説き文句なんか言えないからこう言った。別れ際に名前が大好きだというのが精一杯。こんな性格に作り上げたのがこの映画を成功に導いた要素だという。
確かにこの映画のワイアットアープの個性は魅力的だ。

ウブで可愛さを見せる。
彼女に会う前に理髪店に行く。そこでの仕草がいい。香水をつけてもらって、やたら言い訳をするのも面白い。教会でのダンスのシーン。誘うのに、もじもじする仕草が面白い。踊ることを承諾されてからの彼の行動が可愛い。さらにダンス。このシーンは思わず頬が緩む。ヘンリーフォンダの足のあげ方が最高だ。必見のシーン😁

兄弟を殺され、牛を盗まれたワイアット・アープ兄弟とドッグ・ホリデイがクラントン一家とOK牧場で決闘する。ガッツ石松の例のあれ😁
ストーリーの中心はこの決闘だが、ワイアット・アープのクレメンタインに対する淡い恋心も魅せてくれる。ジョン・フォードなかなか、やるのである。

因みにこの映画のジャケ写だけ他の西部劇と雰囲気違って結構いい。なぜだろう。
真ん中の女性はクレメンタイン役のキャシー・ダウンズでない。そこだけが残念。😌
2023.05.12視聴212
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