久々に見たけど、これもアンゲロプロス作品ではかなり上位に来る作品のように思える。
というか幻想的な長回しのシーンがこれでもかと連続し、時には複数のシーンをも1カットで撮ってしまうものだから非常に印象深く、何度見ても画面に釘付けとなる。(その魅力はおそらく特徴的な音楽の使い方によるところも大きいのだろう)
実はテオ・アンゲロプロスの作品ってインパクトに欠けるものも結構あったのだけれど、それは一番最初に見たこの作品の世界観と画面が特段良かったからなのかもと省みてしまう。
しかし色々長回しの映画をこれまで見てきたけれど、ここまで独特かつ神秘的なものってのは他にタルコフスキー作品のいくつかくらいしか思いつかないから、やはりアンゲロプロスってのは映画界において貴重な存在だったんだなと改めて思い知る。