びっくりするくらい普通のドラマで面白くもつまらなくないが、所々俺どうしても小津やりたいねんオーラが出過ぎてて痛々しいと言うか、実際小津っぽい事してるし（笠智衆の背中の丸みを真似する三國連太郎、ビルの外観ショット、軍歌を熱唱する旧友などなど…）、三國連太郎の扱い方なんて『東京物語』そのもの。これと同じ事をまた『東京家族』でやってんだなと思うし、あの作品は小津のリメイクじゃなくてセルフリメイクの作品だって思った方が良い事に今更気づいた。ただ全盛期の和久井映見は鬼の様に可愛いし、VHS&FAX大活躍のあたりも時代性を感じられて良い。日本を代表するジジイが並ぶ豪華な顔ぶれも良い、けど繰り返しになるが至って普通のお話、普通の映画、ど真ん中に139キロのストレートって感じ、永瀬正敏じゃなくて佐藤浩市だったらなぁ（美味しんぼになっちゃうか…）。
