イペー

知らなすぎた男のイペーのレビュー・感想・評価

知らなすぎた男(1998年製作の映画)
3.9
信じる者"に"救われる!

どこまでも能天気な男が、思い込みの力で世界を救う。ビル・マーレイ主演によるスパイ・コメディ。

周囲に渦巻く思惑を、いなして、スカして、はぐらかして。
変に意気込むことも無く、ただ飄々と、すっとぼけている。
まさにビル・マーレイ名人の真骨頂でございます。

自分の誕生日に英国住まいの弟を訪ねたウォレス。ところが弟は、天然ボケの兄を邪魔者扱い。厄介払いとばかりに、観客参加型の演劇体験ゲームに参加させることに。

ちょっとした行き違いから、演劇ゲームは国家絡みの陰謀にすり替わります。
本物の殺し屋に与えられた任務を、うっかり引き受けてしまうウォレス。
ズバ抜けた思い込みの激しさと悪運の強さで、彼の超人的な大活躍が始まります。

いわゆる勘違い系のコメディなんですが、ウォレスは事態を徹底して楽しんでいて、
観てるこちらも、ひたすらハッピーな気持ちに。

ウォレスが演じるアドリブ芝居と、国家を揺るがす極秘計画。
二つのシナリオのズレが、カチリと嵌っていくのも快感です。

傍にヒロインを置いて、ウォレスが凄腕で二枚目のエージェントに見えてくる気が…しない事もない。

クライマックス、敵陣にフラフラと切り込むウォレス。
適当すぎるコサックダンスを披露し、全く意図せずして事態を収拾する男。
ジェームズボンドやイーサンハントも真っ青!

殺し屋、機密情報、時限爆弾。
本格的なスパイ映画さながらの道具立て。
タイトルバックから雰囲気たっぷりです。
とはいえスリルからは遥か遠ざかって、ビルさんの脱力諜報員ぶりが、どこまでもユルくて楽しい作品でした。

…クレイグボンドもねえ、二作目までは観てるんですよ。
『スペクター』も観たいんですよ。
ことごとく乗り遅れてます。
間の悪い人生を送ってきたんでね、慣れっこですけどね…(タメ息)