中東が舞台のカナダ映画というだけで、ただものじゃない感が漂っていますが、なんとも凄まじい話でした。どよ~ん。
子どもたちが母親の故郷を訪ね、母親を知る人物の話から秘密が徐々に明らかになるという映画の構造だけでも十分興味深く見れるのですが、ここで明らかになる彼女の人生は壮絶の一語。刑務所でレイプされて子どもの出産するというだけでも悲惨ですが、さらに知らされる衝撃の事実には呆然。兄と父親を捜せという遺言の答えがまさかあれだとは。「1+1=1」かぁ…。
しかもそんな常軌を逸した状況にもかかわらず、彼女の遺言で綴られるのは「憎悪」ではなく「愛」なのです。うーん、凄まじい話だ。