こいももか

蝉しぐれのこいももかのレビュー・感想・評価

蝉しぐれ(2005年製作の映画)
4.2
幼なじみで初恋、結ばれないけれど想いを通わせ合うふたり。
藤沢周平の描く日本の時代劇の中の恋、家族、奥ゆかしい生き方、惹き込まれる。

文四郎とふくのやりとり、ほか全てにおいて、言葉少なだが表情で俳優を際立たせ、その言葉の重みを感じながら、視聴者の私たちは考えを巡らせていた。

一度見なのでちゃんと台詞を再現できていないかもしれませんが
大滝秀治さんの「死人を受け取る時間は朝か夕刻、、」
原田美枝子さん演じる母に市川染五郎が「行ってきます」
ふくが文四郎に「文四郎さんのお子が私の子であり、私の子が文四郎さんのお子である方法はなかったのでしょうか」
文四郎がふくに「それができなかったことを一生悔いております」
「ふく、ふく」
何度もただ呼んで、じっと見つめる文四郎。ふたりがどうなったかはテレビ版と違って描かれていないが、秘めた恋、目で寂しさをあらわす木村佳乃と、撮影の仕方もすごくよかった。今ちゃんとふかわさんも、温かい親友、よかった!

蝉しぐれは、見つけると観てしまうなぁ、よかった。