GUMI

MIND GAME マインド・ゲームのGUMIのネタバレレビュー・内容・結末

MIND GAME マインド・ゲーム(2004年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

なんだかトンデモナイものを観た…
こんなの見たことない!!!!!


アート重視な映像かと受身で眺めているとすぐに置いていかれてしまう。とにかく情報量ギュウギュウ

この映像体験と執念深いストーリー、第一印象としてはギャスパー·ノエのエンター·ザ·ボイドを想起させる。(本作の方が先ですがね)

2回目の人生にトライする西くんから溢れ出る生への渇望とストレートさが半端じゃない。
それを伝えるのに充分すぎるバキバキゴリゴリのアニメーションの連続に度肝を抜かれた。
このアニメーションは「クリエイティブ」という表現では全く足らない。
そうだよ、オリジナルアニメーション映画はこうあって欲しい…!

正直、クジラの体内に移ったところは何故ここで浮世離れなサバイバル展開に?と疑問を持った。
けども、ヤクザから逃げ仰せる前半はシンプルに生へのエナジーの爆発を感じ、クジラ体内での中盤以降は生への質を求めること·欲に素直になること…一度観た段階ではそのようなメッセージを受け取った気になり、一気に中盤以降にも惹かれた。
脱出場面の疾走感が気持ちいい…

最初からもそうだったし、時折 回想シーンが交えられるところが何とも意味深で。その挟み方も時々ギャグで楽しい。
特に「牛乳飲まな骨が強くならへんよ〜」と母に言われた牛乳苦手 西くんは流しに牛乳を捨ててしまうが、こっそり母がシチューに牛乳を入れてくれていたから骨折れませんでした〜って回想は笑えつつ、その愛情に泣ける。
全ては繋がっているし、自分もまたそれを繋げることができる。


関西出身勢としては新喜劇芸人さんの起用は嬉しい。
ヤクザ役でおなじみ眉なしの中條さんは声優でもいつものガラの悪さで安心。
GUMI

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