yukihiro084

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコルのyukihiro084のレビュー・感想・評価

4.8
バトンはブラッド・バードへ。
J.Jはトムと一緒にプロデューサーに。

より魅力的なキャラクターへ。
より魅力的なチームワークへ。
さらにユーモアが増えて、
よりダイナミックに、
トム・クルーズの身体を張った
アクションが決定打となり、
このシリーズを覚醒させる。

現場初登場のベンジーの空回り感。
ある意味マイペースなイーサンと
ベンジーに振り回されるブラント登場。
紅一点のジェーンも光っていた。
ポーラ・パットン凄く良かった。

冒頭のモスクワのベンジーの止まらない
お喋り。巨大なベンジーの顔。反応の悪い
街中の電話、なかなか乗り込めない列車。
貧乏くじを引かされて呆然とするイーサン。
頼もしいようで行き当たりばったりの
ベンジーの言葉。ブラントのボヤキ。

庭園の飛び石のようにユーモアが
細かく美しく適度にシーンに(置かれて)ゆく。

シリーズは、
さらに賑やかになってくる。
さらに人間臭くなってくる。

以前のイーサンなら自分の力だけで、
カッコよく(部屋に戻ってきた)のでは
なかったか。以前のイーサンなら(俺が
行かなきゃいけないの?)みたいな情け
ない顔は見せることなかったんじゃないか。
イーサンは4作目で、ボヤく相手が出来た。
そんな表情を見せられる相手が出来た。
イーサンを雑に扱うやつが生まれた。

ラストの(無限城)のようなシーンからの
あっと驚くケリのつけ方まで楽しい。

後悔と許し、友情の始まり、そして
絆と、深い愛情らが交錯するラストは
楽しみや切なさが相まって深い余韻を残す。

これが実写映画初監督のブラッド・バード。
面白いものを作るのにアニメも実写も
関係ないことを証明したブラッド。
そのチャレンジこそ、
ミッション・インポッシブルだよなぁ。
yukihiro084

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