初ベルイマン。
とにかく全てにおいて「間」が秀逸だと感じた。セリフとセリフの間隔は時に違和感を覚える程に長く、ときに面食らうほど短い。またシーンの切り替えにしても冗長なカットが続いたかと思えば急に印象的なカットが落差をつけてやってくる。
その一つ一つのセリフの間、シーンの間が独特な緊張感を持たせて映像をスリリングにしていた。
冒頭の執拗な催眠的リフレインとオルガン弾きとの神経質で噛み合わない会話、そこからヨナスとの会話「だが生きねば」「何のために?」への展開はインパクト絶大。
ヨナスの死を知らせにやってくるシーンや、最後のミサのシーンなど、唐突に時間が「飛んだ」という印象を与えられるほどの場面展開もすごい。
また冬の光という邦題に相応しく、光の撮り方が実に美しい。
もう一回ゆっくり見たくなった。